ナチス”風”衣装の問題

 アイドルグループの欅坂46のライブの衣装がナチスの制服に似ているということで、アメリカのユダヤ系人権団体が謝罪を求め、レコード会社やプロデューサーが謝罪して、公開されていた画像を削除したというニュースがありました。

 

 この件で、疑問なのは、大きく次の点です。

1 ナチスのに衣装が似ているというのは、具体的にどういう点なのか

2 ナチスのに似ているだけで、なぜ許されないのか

 

 1の疑問について、ツイッターでつぶやいていたところ、どうやら帽子の標章が問題らしいという話があります。

 ニュースで出ていた画像を見ても、どの辺がナチス”風”なのかよく分かりません。

 ナチスの鉤十字(ハーケンクロイツ)なら、ナチスのマークかなと素人目にも分かるでしょう。

 しかし、今回の件は、どういうところのデザインがどういう基準でナチスっぽいのかよく分かりません。

 誰か(特に声の大きなところ)が●●●風と決めつけたら、客観的な議論を無視してそれが通るということにもなりかねません。

 

 2の疑問については、ナチスの問題は、ホロコースト等の行為の問題なのかと思います。

 とすれば、そういったナチスの行為を肯定、賛美するためにナチスのデザインを使ったというのであれば非難するというのも分かります。

 しかし、そういう意図が読み取れるのではなく、単に衣装がナチスっぽいというだけで謝罪というのは主張に飛躍があるやに思えます。

 また、ホロコーストの遺族・生存者が見たらナチスのことを思い出すといったことを言われているようですが、それが根拠なら、欅坂46がヨーロッパ進出した際にでも、現地で問題視するなり議論するなりすればいいことでしょう。

 

 

 

 力のある団体の言うままに、客観的な分析や検証もないまま謝罪や非難がなされている社会状況がむしろ怖いです。