先日(7月24日)、東京都美術館で開催された美術評論家連盟主催のシンポジウム「美術と表現の自由」を聞いてきました。(ちょうど上京しているタイミングだったのと、東京都美術館で開催中の ポンピドゥー・センター傑作展ーピカソ、マティス、デュシャンからクリストまでー を観たかったところでした。)
シンポについては、トゥギャッターでまとめがありますし、後日、文字起こしが公開されるそうです。
職業柄、表現の自由(憲法21条)などについて論じるのを聞くのは弁護士や学者からのことが多く、法律家ではない立場の方の報告や見解をうかがうのはとても新鮮でした。
それと同時に、うるさい法律家ではない分野の方から「表現の自由」を取り上げなければならないほどの危機感がある現在の日本の状況に改めて慄然としました。
自由を守るには、今回のシンポのように、自由を制限しようという制度や対応や空気に対して抗う声をあげるといった不断の努力が必要だと感じましたし、自由や憲法は法律家のオモチャではないことも実感しました。
文字起こしが公開されれば多くの人(法律家や美術関係者でない方)に見ていただきたい企画でした。
ただ、過去の出来事についての報告は大変興味深かったのですが、もっと現在の状況についても報告・意見をいただきたいところでした。同連盟の今後の企画も期待しています。